「子どもってのは大事なものを簡単に捨てたがる。
だから、誰かが見守っててやんなきゃいけないんだ。
お前の親がやらないなら、おれが守ってやるよ。」:映画『スタンド・バイ・ミー』より
これは映画『スタンド・バイ・ミー』(間違いなく名作!)に出てくるセリフです。
主人公のゴーティは物語を描く才能があったけど、それを両親は認めていませんでした。
それどころか、亡くなったゴーティの兄デニーの話ばかりをする毎日。
デニーはアメフトのスター選手で将来を約束された存在だったのです。
両親は明らかにゴーティよりデニーを愛していました。
ゴーティはそれを感じ「デニーではなく僕が死ねばよかったのかな…」なんて思う始末。
ゴーティは作家になる夢がありましたが、その夢も諦めようとしていました。
そんなときに親友のクリスがゴーティに言ったセリフが冒頭のセリフです。
クリスかっけぇ。
…と、まるで自分が言われたかのように瞳をウルウルさせてクリスを見つめる気持ち悪い僕の顔は想像しないでくださいね。
ところで、あなたはこのセリフを聞いてどう思いますか?
子どもってのは大事なものを簡単に捨てたがる。
これは実は子供に限らず、僕らも普段からやってしまっていることなのです。
自分にとって本当に大事なことを後回しにして、日常のどうでもいい雑務を優先して1日を終えていませんか?
僕らはクラシックラウンジを通して芸術家的教育者を目指しています。
では芸術家的教育者にとって「本当に大事なもの」ってなんだと思いますか?
それはもちろん美学です。
芸術家的教育者にとってまず最初にやるべきは「美学」を見出すことです。
この美学だけは捨てちゃいけません。
ではなぜ美学がそんなにも重要なのでしょう?
僕は美学を、
-
- 世界で唯一の存在になるためのもの
- 選ばれる選択基準
…と、いろんな所で解説しています。
でも実はそれだけではないのです。
美学を見出すことで、あなたの人生の全てが向上します。
今回はあなたが美学を見出すべき3つの理由をお話しします。
その3つの理由がこちら。
-
- 普遍的な自信のため
- あなたにとって価値ある人間関係を抽出するため
- 安定したビジネスを構築するため
それぞれ解説していきますね。
美学と普遍的な自信
僕と直接会ったことのある人は分かると思いますが、僕は自信家に見られることが多いです。
でも僕自身は誰かと競争して勝てる気がしません。
誰かと比較されれば劣っている部分が多く見えます。
基本的に人よりできないことの方が多いです。
人より優れているとか、人より偉いとか思ったことがありません。
こう見てみると、我ながら世間一般的な「自信家」とは対極にいるように見えますね。
(もっと頑張ろ…)
そんな僕がなぜ堂々と生きれるのか?
その方法を今回あなたは理解できるでしょう。
まず自信をつける方法というのは世の中に溢れるほどの種類があります。
中でも有名なのが「自信をつけるには小さな成功体験を積み重ねろ」というもの。
これは世の中で情報発信している人が皆口を揃えて言っています。
それこそ呪文を唱えるように。
僕も以前はこの「小さな成功体験の積み重ね説」を信じていました。
しかし、ある日このやり方は普遍的な自信には繋がらないと気が付いたのです。
例えばリフティングが100回できたからといって、あなたの隣にリフティングを150回できる人がいたらどうでしょう?
例えあなたが世界一リフティングを長く続けられるギネス記録を持っていたとして、そのおかげで人前で自信を持って話すことができるでしょうか?
リフティングができたからと言って自信を持って話すことはできるとは限らないですよね。
「小さな成功体験の積み重ね」はその積み重ねてきた一点にのみ効果を発揮する応急処置みたいなものです。
リフティングが100回できたとして、自信が湧いてくるのは体育のリフティングテストの時間だけでしょう。
じゃあ普遍的な自信はどうすれば手に入るのでしょう?
それにはまず自信とはどういう状態なのかを理解する必要があります。
あなたは自信の正体って知ってますか?
自信ってどこから来るものなのでしょうか。
結論から言うと、自信は安心という概念とほぼ同義であるということ。
小さな子供が好き勝手に行動できるのは、母親という絶対安心の存在があるからです。
逆に育児放棄された子供は、すごくおとなしい子が多いそうです。
人間は安心できる環境で自信を持つことができます。
では安心を生み出すにはどうすればいいのでしょうか?
それは絶対安全な場所を作ることです。
自分はここにいれば大丈夫という確信は、僕らを安心させてくれます。
「小さな成功体験の積み重ね」はこの絶対安全な場所が、ごく限られた領域でしか作れないのです。
では僕らは、絶対安全な場所をどこに作るべきでしょうか?
それは自分の中です。
常に自分の内に絶対安全な場所を作ることで、どこにいっても安心できる環境にすることができます。
そして絶対安全な場所が美学なのです。
美学とは自分だけの土俵のことです。
あなたの人生は世界であなただけしか持っていない貴重な物語です。
その世界に一つだけの物語から導き出された美学は世界に一つだけの美学なのです。
美学を見出せた瞬間に、あなたの周りからライバルの存在が消え去ります。
あなたはその美学に従って生きていけば、誰とも競合しない存在になれるのです。
「トルストイ(ロシアの文豪)と同じリングに上がるなんて、まっぴら御免だ。」
:アーネスト・ヘミングウェイ[作家]
ヘミングウェイが言うように、僕は誰かの延長線上で勝負するのは賢いとは思えません。
もしあなたの目の前に5カ国語を自在に操りオックスフォード大学を主席で卒業した空手の世界チャンピオンという超エリートマンがいたとします。(世界には本当にこういうスーパーエリートがいるんです)
僕はそんなモンスターとは真正面から勝負したくありません。
絶対勝てないから。
でも僕の土俵では、そのモンスターすら僕の敵ではなくなります。
僕はそのモンスターにはなれないけど、モンスターも僕にはなれません。
モンスターと闘いたくないなら、自分だけの土俵を作るしかないのです。
芸術家的教育者は誰かの同一直線上で勝負しません。
常に自分だけの土俵(=美学)で勝負していきましょう。
そうすればライバルもいないし、ここにいれば大丈夫という絶対安心の場所ができます。
どこに行こうが、誰と会おうが、自分の中に自分だけの土俵があれば安心できますよね。
そしてその安心があなたの自信につながります。
自信があれば、人生に余裕が生まれてくるのです。
自信とは「自分を信じる」と書きます。
自分の美学を信じ貫けば自然と自信につながるのです。
「自分自身を信じてみるだけでいい。
きっと、生きる道が見えてくる。」:ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ[詩人]
今すぐ美学を見出していきましょう。
美学と人間関係
「自分自身の美学を見出して、本質的な自信がついた!」
でも僕らはたった1人で生きていけるわけじゃないですよね。
いくら自分が1人で自信満々でいても、仲間がいなければ進めない時もあります。
芸術家的教育者は仲間と手を取り合って共に成長していきます。
ワンピースの麦わらの一味のようなイメージですね。
僕らには互いに依存することなく、対等に与え合える仲間が必要です。
損得だけでつながった形だけの仲間ではなく、尊敬しあい対等に与え合える本当の仲間が。
実は本当の仲間を集めるためにも美学が必要なのです。
多くの人間関係は自ら掴むというより、環境でたまたま集められた人と人間関係を築いていく感じだと思います。
会社や学校をイメージすると分かりやすいと思います。
僕らは自分で人間関係を築いているようで、実は部署やクラスなど決められた枠組みの中で人間関係を築いてきた時間が長いのです。
苦手な人とも一緒にいなくてはいけない環境ですよね。
それは環境に対する受け身の人間関係です。
まあ、その用意された環境の中に美学で繋がれるような仲間ができれば全く問題ないのですが、ほとんどの人は美学なんて意識せずに生きているので、何となくの流れで仲良くなっていく、という感じでしょう。
あ、ちなみに僕は友達なんていらない、なんて極端なことを言っているわけじゃありませんよ。
僕も(少ないですが)友人はいるし、バカみたいな話ができる関係って素敵だなと思っています。
今話している人間関係は、あくまでも芸術家的教育者として生涯を通した仲間のことなので慎重に選ぼうねってことです。
僕にとって友達と仲間は別のものです。
友達とは楽しく一緒に遊べたらもう友達です。
しかし仲間は互いに尊敬しあい、一緒にいることで互いに成長を加速させることができる存在です。
人生に対する影響度が友達より仲間の方がはるかに高いのです。
なぜなら人は環境に染まる生き物だからです。
よく「思い浮かべた友人5人の平均があなたである」と言われます。
それは人間の器としても経済的な収入でもそうです。
あなたが芸術家的教育者として生きていくには、
- すでに芸術家的教育者として生きている人と仲間になる
- 一緒に芸術家的教育者を目指す仲間を作る
…のどちらか、あるいはそのどちらもが必要なのです。
僕は肩書きや損得で判断される人間関係が嫌いです。
もっと本質的な部分でつながった人間関係を作りたいと思っています。
この肩書きによる人間関係は実は気づかないうちに僕らを縛っています。
例えば「東大出身です」と言われたら、「おぉ、すごい人なんだな」と思いますよね?
これは東大出身という肩書で人を見てしまっている証拠です。
この肩書に対するイメージはシグナルとも呼びます。
コミュニケーションを潤滑にするためのある種の暗黙の決まり的なやつです。
ちなみに「大学はシグナリングの意味しか持たない」と結論づけた研究者もいます。
大学はシグナルの販売所と化してしまったと。
東大は「東大出身」というシグナルを販売する場所でしかないというのです。
コロナウィルスの影響によって大学の形も変わると予想されます。
アフターコロナの世界では、閉鎖された空間や人が集まる状況に対してのネガティブなイメージは残っていくはずです。
そうなると大学もオンライン化やリモート化が進められていくでしょう。
すると学費が安くなり、より多くの人が大学の授業を受けれるようになります。
するとシグナルの価値が相対的に下がります。
東大生の人数が今の5倍になったら、それだけ東大生というブランドは弱くなるのです。
シグナルは希少性により価値が保たれているので。
このように、肩書きなど外部的要素で着飾ったシグナルは今後また「コロナ的なショック」により崩壊しやすいのです。
つまりシグナルで集まった集団は本当の仲間ではありません。
だからこそシグナルではなく、美学に共鳴して集まる本当の仲間を集めるべきです。
美学はあなたが存在するかぎり、崩壊するものではないのですから。
美学はあなたの本質です。
その本質に共鳴した人は、あなたにとって掛け替えのない仲間になります。
それは肩書きではなく、本質でつながった人間関係だからです。
僕らはクラシックに生きるために美学を発信し、本質的な人間関係を選びとる必要があります。
それは無数にいる人々の中から美学というフィルターを通して、本当の仲間を抽出するようなイメージです。
美学を持つことで、生涯を通した仲間作りができるのです。
美学とビジネス
美学で最高の人間関係が作れることはわかっていただけたと思います。
あなたが麦わらの一味になる日も近いですね。
しかし現実問題、経済的な問題もあります。
現状、現実の世界を変えるにはお金を稼がなかればいけませんよね。
美学を見出すことができたら芸術家的教育ビジネス(詳しくは別の機会にお伝えします)を展開することだってできます。
ビジネスの基本は差別化です。
現代ではあらゆる選択肢が用意されている時代です。
他の選択肢からあなたを選んでもらうにはどうすればいいのでしょう。
その答えが美学です。
美学は究極の差別化なのです。
美学を基準に選んでくれた仲間(ここではお客ではなく仲間と呼んでいることに気づいてくださいね)は生涯を通じた仲間になれます。
なぜなら美学に終わりはないからです。
「完全な人間」が存在しないように、完全な美学も存在しません。
大切なのは美学を追求し続けるその姿勢にあるのです。
言い換えれば結果よりもプロセスに価値があるということです。
それはこれからの時代で特に見えてくるはずです。
昔は結果が重要視されてきましたが、今はプロセスが重要視されています。
イメージとしては、皆結果が欲しいというよりもプロセスに参加したいと思っているんですね。
僕はこのプロセスに参加したいという欲求が今の時代っぽいなと思うんです。
今の時代(そしてこれからの時代)はクオリティの高いものは量産されていて、正直どれを使ってもそれなりに品質はいいんですよ。
家電量販店に行ってどの炊飯器を買ってもどの掃除機を買ってもどの電子レンジを買っても、正直どれでもそれなりの機能は保証されています。
もうあとは好みの問題ですよね。
だから良い結果物はもはや当たり前で、今後はよりプロセスの価値が見出されていくのです。
以前、某有名オンラインサロン主催者の話を聞く機会がありました。
その時、オンラインサロンで企画したイベントにお金を払って手伝いたいというサロンメンバーが大勢いるという話を聞きました。
皆オンラインサロンのコンテンツ(結果物)が欲しいんじゃなくて、一緒にイベントに参加したいという欲求があるのです。
これってプロセスを共有したいっていう何よりの証拠です。
例えば何の努力もせずに甲子園を優勝するより、準優勝でも仲間と一緒に努力して夢中になった3年間があった方が幸福なのです。
芸術家的教育者として一緒に美学を追求するプロセスに価値を感じて仲間が集まるのが自然なことです。
でも美学がなければ、芸術家的教育者として共有すべきプロセスがないため人は集まりません。
さらにあなたが商品を販売する時だって、あなたの商品を買う人はその商品自体を買っているわけではありません。
その商品に付随するあなたの美学の物語というプロセスを買っているのです。
芸術家ピカソの逸話にこんな物語があります。
ある日ピカソが歩いていると、1人の女性が彼を呼び止めました。
彼女はピカソの大ファンで、
「絵を一枚描いてくれませんか」
…と尋ねたそうです。
ピカソは微笑みながら小さな紙にサラサラと絵を描き、
「この絵の値段は100万ドルだよ」
…と言って女性に渡しました。
女性は驚き、
「この絵を描くのにかかった時間はたった30秒しかないのに!?」
…とピカソに聞きました。
するとピカソはこう答えたのです。
「お嬢さん、それは違うよ。30年と30秒さ」
ピカソが30秒で描いた絵は結果物であって、本当に価値があるのはピカソが30年をかけて積み上げてきたプロセスなのです。
結果よりプロセスという価値観を象徴するような物語ですよね。
何度も商品を買ってくれる人はビジネス的に言えばリピーターです。
よくビジネスを勉強し始めた人は、とにかく新規顧客を集めようと必死になるんですが、ビジネスを安定させるにはリピーターを増やすことが先決です。
新商品出すたびに商品を買ってくれる人がいれば長期的にビジネスを続けられるのは当然ですよね。
美学で選ばれるようになると、あなたの仲間がリピーターになってくれるのです。
「あなたという芸術家的教育者の物語に私も参加したい!」という欲求があるからです。
美学を追求することに終わりはないため、物語は生涯続いていきます。
あなたが成長し続ける限り商品を生み出すことができるのです(商品の作り方は今後話していきますね)
これからの時代はプロセスに価値があり、皆プロセスにお金を払います。
そしてあなたのプロセスを作るのが美学というわけです。
「人生において重要なのは生きることであって、生きた結果ではない。」
:ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ[詩人]
もう美学を見出さない理由が思いつきませんね。
あ、もしかしたら、いきなりビジネスの話をされてピンときていませんか?
でもビジネスを学ぶことは、クラシックに生きることと深く結びついています。
ビジネスを学ぶとは人間を学ぶことなのです。
なぜならビジネスとは人間の営みの1つで、人間がいないと成立しないものだからです。
ビジネスを学ぶと人間の行動心理が理解できるようになります。
例えば返報性の原理をあなたはご存知でしょうか?
簡単に言えば、「良くしてくれた相手にお返しをしたい」と考える人間の心理のことです。
だからビジネスの世界では「先に与え、あとで貰う」という構造が多々あります。
その1つがスーパーの試食です。
店員さんが目の前で作ってくれて、手渡しで試食品をもらうと「1つくらい買ってあげてもいいかな」という気持ちになりませんか?
それは「試食をもらう」という行為に対して「お返しをしなくちゃ」という返報性の原理が働いているのです。
あるいは一貫性の法則のおかげかもしれません。
これは人間の持つ「自分の言動に一貫性を保っていたい」という心理のことです。
「試食を食べちゃった手前、商品を買わないのは何となく気まずいなぁ」
なんて経験ありませんか?
それは一貫性の法則が働き「試食を食べたからには商品を買わないと」という心理状態になったからです。
もう1つ、あたなは社会的証明という言葉を耳にしたことはありますか?
これは「人は大勢の人の判断に耳を傾ける」という心理です。
ちょっと想像してほしいんですが、あなたの最寄りの駅中トイレに2つのこんな張り紙があるとします。
-
- 最近トイレが汚くて困っています。綺麗に使用しましょう。
- いつもトイレを綺麗にご使用していただき、ありがとうございます。
どちらのトイレが今後綺麗な状態を保っていられるでしょうか?
答えは2番目の張り紙が貼られた方のトイレです。
1番目の張り紙を見た人は「みんな適当に使ってるんだな。じゃあ僕も適当でいいか」となるんですね。
一方2番目の張り紙を見た人は「みんな綺麗に使ってるんだ。じゃあ僕も綺麗に使おう」となります。
このように、自分の言動を大勢の人の判断に流されてしまう心理を社会的証明と呼びます。
そして社会的証明はビジネスの場面で多く使われているんですね。
例えば「お客様の声」というやつです。
多くの通販番組や商品カタログなどで「お客様の声」は必ず採用されます。
これは「こんなに多くの人が良い商品と判断してるんだ。じゃあ買っても良いかな」という社会的証明の心理を利用しているからです。
このように、ビジネスを学ぶ中で「人間の本質的な心理」を学ぶことができるのです。
人間の本質を理解すると人生の質は別次元に上昇します。
それは例えるなら、ルールを知らないでサッカーをするのと、ルールを理解してサッカーをするくらいの差があるのです。
先ほど話した、
-
- 返報性の原理
- 一貫性の法則
- 社会的証明
などは言わば人間の行動のルールです。
このルールを知らないで生きるのと、理解して生きるのとでは、見える世界がまるで違うのです。
サッカーをより理解した人が試合で活躍できるように、人間をより理解した人が人生で活躍できるのです。
ちなみに僕はアートとビジネスは本質的に似ていると思うのです。
僕は商品(発信するコンテンツ)=自分の作品と考えています。
「ビジネスは最高のアートだと思う。」
:アンディ・ウォーホル[現代アーティスト]
このウォーホルの言葉通り、ビジネスとはアートなのです。
ビジネスとは人間の営みの1つです。
ビジネスは人間がいないと存在しません。
人と人がいてビジネスが成り立つのです。
そしてビジネスはお金のやり取りのように見えますが、実際は価値の交換です。
販売者がサービスを提供し、そのサービスに価値を感じた購入者が、お金という価値と交換しますよね。
いかにして価値を創造するかがビジネスなのです。
これってアートだと思いませんか?
僕はアートとは人間を知ることだと思っています。
アートとは価値観の具現化であり、その価値観には人間の本質が表れていると思うのです。
ビジネスは人間の本質を学ぶことでもあります。
ビジネスは人間がいて成り立つのですから。
だから人間を理解することがビジネスを学ぶことだと思っています。
アートとビジネスは本質的に似ているのです。
僕にとってビジネスはツールに過ぎません。
芸術家にとっての筆と絵の具です。
芸術家的教育者は自分の作品(発信するコンテンツ)を売りたいのではなく、伝えたいのです。
監督が自分の映画を見て欲しいのと同じだし、作家が自分の本を読んで欲しいのと同じです。
「人々の感覚を目覚めさせ、芸術家のメッセージに耳を傾けさせるには、まず彼らを誘惑する方法を知らなければならない」
:アルフォンス・ミュシャ[画家]
自分の美学を伝え、自分の存在を世界に知らしめる、そのためには人間が何を求めているのか、それが芸術家的教育者がビジネスを学ぶときの姿勢です。
自分の美学をこれから出会うあなたの仲間に伝えるために、マーケティング的な視点は重要です。
そして芸術家的教育者として影響力を持つためにも、ビジネスつまり人間を学んでいきましょう。
今回はあなたが美学を見出すべき3つの理由をお話ししました。
-
- 普遍的な自信のため
- あなたにとって価値ある人間関係を抽出するため
- 安定したビジネスを構築するため
この3つはどれも密接に関係しているので、今後のクラシックラウンジのコラムの基礎的な話でした。
クラシックに生きるにはあなたにとってのクラシックを理解する必要があります。
カーナビで目的地を設定せずに出発しても迷子になってしまいますよね?
あなたにとってのクラシックを知るためにもあなたの美学を見出していきましょう。
芸術家的教育者のスタートは美学なのです。
美学とはこれまでの人生と現在の状況とこれからの理想の人生が合わさって生まれるものです。
式で表すなら、
美学=過去×現在×未来
…となります。
現在は常に状況が変わるので美学も常に変わります。
なので現時点で納得のいく美学を発信すればいいのです。
美学が変わる=あなたが成長しているということですから。
その成長過程が一番のコンテンツになるのです。(プロセスの話を思い出してくださいね)
冒頭の台詞を思い出しましょう。
「子どもってのは大事なものを簡単に捨てたがる。
だから、誰かが見守っててやんなきゃいけないんだ。
お前の親がやらないなら、おれが守ってやるよ。」
あなたも美学を捨てずに、守る必要があります。
しかしいつもの日常が、美学を捨て去るように働きかけてきます。
いずれは日常の圧力に負けず、あなたは自分の美学を守れるようになりますが、それまでは誰かの力を借りる必要があるでしょう。
そんな時、ぜひクラシックラウンジを訪れてください。
僕がクラシックラウンジを通してあなたを守ります。
もういっそ僕をクリスと呼んでください。(やっぱりやめてください)
これから芸術家的教育者の仲間と一緒に成長していく物語を描いていきましょう。
それが芸術家的教育者の作品なのですから。